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犬の歯周病(歯石、歯垢、虫歯)
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犬の歯周病(歯石、歯垢、虫歯) の症状と原因
歯周病にかかった犬は、口臭が強く、歯肉が腫れて出血しやすく、歯がグラグラになって抜け落ち、硬いものが食べられなくなります。おもな原因は歯の表面にべっとりと付着した歯垢です。
犬の歯みがきを怠ったり、しっかり磨けていないと歯の表面に歯垢が溜まります。歯垢に雑菌が繁殖してしまうと、そこから歯肉炎などを発症します。また。犬の唾液は人間よりもアルカリ度が高く、歯石になりやすい傾向があります。一般的に犬の歯垢は3日程度で歯石に変わります。歯石もまた、歯肉炎などの歯周病の原因となります。
犬が歯周病を起こすと、炎症や腫れがあるため、食事が摂りにくくなり、食欲が低下したように感じます。また、おもちゃなども咥えたがらなくなるので、遊ぶ頻度が減り、元気がなくなったように感じるでしょう。歯周病を放置すると、歯が抜けてしまったり、歯周病菌が血管を通って心臓や腎臓などの内臓疾患を引き起こす原因になるのです。
おもちゃやおやつなどはストレス解消やお口の健康にとって良い事も沢山ありますが、与えっぱなしにしてしまうと、お口のトラブルの原因になります。 ① 硬いオモチャやおやつで歯がこすれ、歯が折れてしまう「破折(はせつ)」や歯の摩擦で歯の表面のエナメル質などが減ってしまう「咬耗(こうもう)」というトラブルがやすくなる。 ② 小さなおもちゃや紐状のものは誤飲の原因に。テニスボールなどはボールと表面の布を接着する薬剤が歯を溶かす事もあります。
犬の歯周病(歯石、歯垢、虫歯) の治療方法・対策
初期の段階では歯垢や歯石の除去、薬物投与によって改善されますが、症状が進行している場合は外科的手術が必要な場合もあります。
抗生物質を始めとする薬物療法は意外にもあまり効果を発揮せず、歯垢歯石の除去がメインの治療になります。また炎症のおきた歯肉内を洗浄し、そこへ抗生物質を投与します。歯周病を起こしてしまったら、もう歯みがきなどの歯垢歯石ケアだけでは治まりません。歯肉内をしっかり治療しないことには再発を繰り返してしまうのです。
犬の歯周病(歯石、歯垢、虫歯) の関連情報
★家庭で出来る歯周病予防
犬やネコがかかりやすい病気の一つが歯周病です。3才以上の犬・ネコの80%以上がかかっているという報告もあるほどです。歯周病は口の中だけではなく、胃腸や心臓などにも影響を与える事もあります。高齢になってもちゃんと自分の歯で食べることができるようにしてあげるには、この歯周病にかからないよう、飼い主である皆さんが、予防してあげる必要があります。
また、いったん歯周病にかかってしまうと、獣医師による治療や手術が必要になる場合も少なくありません。そんな事にならないためにも、飼い主さんが日々、ペットの歯や歯茎の状態をチェックしてあげてください。歯周病を予防する方法は、人の場合と同じく歯に付着した歯垢を取り除くことが肝心です。
歯垢は、一度取り除いても、6~8時間で再び付着し、歯石も3~5日で付着してしまうといわれています。つまり、毎食後に歯磨きするのがもっとも望ましい訳ですが、なかなかそうもいきませんから、毎日の習慣にして1日1回の歯磨きをおすすめします。
歯ブラシや歯磨き粉は、ペット専用のものが市販されていますが、いきなり歯ブラシを口の中に入れようとすると、ペットが嫌がって歯磨きが出来ないという場合も多いようです。そこで、まずは口のまわりを手や指で触ることから始めてみてください。
嫌がらないようであれば、ガーゼや手袋などで優しく歯を触ってみます。最初は2、3分で切り上げ、たくさん褒めてあげたり、ご褒美を与えたりしながら、歯磨きは楽しいものだと思わせてやりましょう。
歯ブラシにはアイスクリームやマヨネーズなどのペットの好物を少しだけ付けてやったり、歯磨きが終わってから楽しみにしている散歩に行くなど、歯磨きと楽しい事をセットにして覚えさせるのも効果的です。子犬の場合は、歯が生え始めた頃から歯磨きをスタートするといいでしょう。
犬の病気辞典目次(部位別)
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |