症状と原因
僧帽弁とは、心臓の左心房と左心室の間に存在する弁で血液が逆流しないようにする重要な役割を果たしています。この弁の一部または全部を障害する異常が、僧帽弁閉鎖不全症を引き起こします。犬の僧帽弁閉鎖不全には、主に僧帽弁(左心房と左心室の間にある弁)と、それを支持する腱索(アキレス腱のようなもの)が障害されることによって起こる。
僧帽弁閉鎖不全症は進行性であり、数年の経過で弁や腱索の伸張は、さらに進行し、逆流量も増加する。逆流量の増加や経過とともに、徐々に運動能は低下し、散歩中に肩で息をするようになり、休むことが多くなる。このような呼吸やあえぐような呼吸が安静時や深夜の就寝中に起こることがある。冬場に咳込む犬は、このような心臓の検査をお勧めします。
症状は、呼吸困難や繰り返して咳をする、運動を嫌がり散歩してる最中の途中で座り込こむ、食欲不振で元気がなくなる、失神などの症状が現われます。この病気の恐いところは、合併症です。同時に肺水腫、弁の逸脱、左心房の破裂を引き起こし、血圧が上昇しやすい冬場に多くなります。
発症しやすい種類では、キャバリア、キング、チャールズ、スパニエル、マルチーズ、チワワ、プードル、ダックスフント、ミニチュア、シュナウザーが発症率が多いです。性別で比較しますと、オス犬がメス犬よりも約1.5倍ぐらいかかりやすいです。
心臓の左心房と左心室の間にある、僧帽弁の異常で老年期に発生しやすいです。犬の心臓病の中で一番発症率が高いです。小型犬に多くて、心不全の95%はこの病気である。年齢の統計では16歳ですと75%の犬が発症しています。
キャバリアキングチャールススパニエルでは1歳ですでに33%がこの病気を持ってしまい、4歳以上では60%になってしまいます。重たい症状なっていたら心臓に戻る血液が障害が起こり、胸水や腹水が溜まってしまいます。また肺水腫が急激に起こり、心臓の収縮リズムも異常になってしまい危険な状態になってしまいます。
治療の方法
強心薬や、利尿剤、血管拡張剤など内科的治療を行います。犬を興奮させないようにし、少しでも心臓を長持ちさせるように努力します。症状を抑えるのは投薬で、そして心臓を長持ちさせるために運動制限を、肥満になっていれば同時に減量を行います。動物病院などで心臓病用の処方食が普及されているので、相談してみる事をお勧めします。
とくに小型犬は、かかりつけの動物病院で定期検査をして、精密検査を受けて心臓の状態をしっかり調べましょう。早期発見をしてあげましたら、心臓病の進行を食い止めて生活を少しでも長くできます。
家庭での治療としましては、運動制限・薬物療法・食事で低塩分の軽減することによって飼い主さんがケアをしてあげてください。薬の投与は症状の緩和で、病気を治すものではないです。だから、塩分・脂肪分を軽減して体に優しい食事をしてください。散歩時でも、他の犬達が少ない時間帯に散歩に出して興奮させないようにしましょう。