心臓病の食事療法は、まず塩分の摂取量を減らす事から始まります。食事の塩気が強いと、犬は水を多く取るようになります。そうなると、血液量が増えて心臓の負担が大きくなってしまうからです。次に脂肪分の摂取量も減らします。肥満は心臓病の大敵です。手作り食であれば上述した通り、塩分と脂肪分を控えた食事を与えましょう。また、動物病院では心臓病用の特別食を取り扱っているところもあるので、そちらを利用するのも良いでしょう。
そのまま食べてくれれば食事療法においては問題ありませんが、もし愛犬が塩味のない食事を嫌がり、食べない時は、味付けとして蜂蜜やジャム等の塩分の含まない調味料を加えて与えましょう。
上記の方法でも食べない場合は、1日絶食させ、その後10日間、「それまで食べていた物」と、上記の「味付き特別食」を混ぜて与えます。割合としては、最初の内は『2:1』、そこから徐々に「味付き特別食」の割合を増やして、最終的には割合を『1:2』となるようにしましょう。それが終わったら完全に「味付き特別食」のみを与えるようにします。
心臓病の場合、治療法は病院が処方する薬よりも、家庭で飼い主が行う安静療法と食事療法がメインとなります。この2つが行われる事で、多くのケースで大きな成果が得られています。心臓病だからと弱気にならず、愛犬と共に家族一丸となって立ち向かう事が何よりも大切なのです。