皮膚病 : マッサージ

犬の体にも人間と同じように、体中を網目のように走っている「経路」と経路状に存在する「経穴」(ツボ)があります。経路は代表的なものだけでも14本もあり、それぞれに気が巡っています。中国の医学ではこの巡りが悪くなると病気にかかったり、体の機能が低下したりすると考えられており、マッサージや鍼や灸を行って刺激する事により、病気の予防はもちろん、治療にも効果が得られます。(ただし、発熱時、空腹時、妊娠中は避けて、リラックスしている時に行いましょう)少しずつ慣らしながら行っていきましょう。

こちらでは、愛犬の健康の為に行えるマッサージの種類と、各症状に効果があるツボをご紹介致します。

代表的な犬のマッサージの種類(4種類)

<ストローク>
指同士にそれぞれ間隔を作り、クシのようにして体の表面をマッサージします。最初はゆっくり優しくとかし、犬が慣れてきたら少しずつ力を加えて早くとかします。愛犬に向けて「これからマッサージを行う」という合図になるマッサージです。

<指圧>
親指、または人差し指の腹部分を使って行います。大型犬、また筋肉質な犬種の場合は親指で、小型犬には人差し指で、足の裏等の細かい箇所は綿棒等で行うと良いでしょう。いきなり愛犬に指圧を行わずに、まず、自分で自分に目当てのツボの指圧を行い、位置の正確さ、力の強さなどの検討をつけるようにします。まず、目当てのツボの位置に指の腹部分をあて、ゆっくりと少しずつ力を加えていきます。愛犬がまんざらでもない顔をしたところで、それ以上力を加えるのを止め、3秒間押さえ続けて下さい。その後、押した時と同様に、ゆっくりと少しずつ力を抜いていきます。これを4、5回繰り返しましょう。愛犬に行う際、愛犬が気持ちよさそうな顔をすれば一番ですが、まんざらでもない顔をしていれば、まず問題ありません。身体構造上、丈夫な部分には通常通り行い、か弱い部分には通常よりも弱く行う、と言ったように力の加減をして愛犬をマッサージしてあげて下さい。

<揉み>
親指と人差し指と中指の三本で、特定の部位を挟むイメージで揉んでいきます。(愛犬の大きさ、マッサージする部位によっては親指と人差し指の日本で大丈夫です)主に筋肉が多く付いている部分(首、背中等)をほぐしてあげたいときに使います。

<円マッサージ>
人差し指か中指、またはその両方で、向かって反時計周りにマッサージします。マッサージを特定の範囲に集中して行いたい時に用います。

各症状に効果があるツボ

『心臓のトラブル』

<膻中>
胸部の正中線上にあり、喉からみぞおちまで続く胸骨の、およそ下から四分の一あたりにあります。(人間の男性の場合は両乳頭間の中央)ここに円マッサージを優しく行いましょう。気の流れを整えてくれる働きがあります。

<心喩>
心臓病に特に効果のあるツボで、背中を正面に見て、おおよそ縦位置は肩甲骨の真ん中。横位置は肩甲骨と背骨の間です。(つまり背骨を軸に左右対称に2箇所あります)ここを親指と人差し指で挟むように揉んでマッサージを行います。

『泌尿器のトラブル』

<腎喩>
腎機能の働きを整え、残尿感やその他排尿のトラブルに効果があります。お尻の上に左右2箇所、骨盤の一番高い位置があります。この位置と背骨との中間位置指を置き、そこからおおよそ背骨2個分上に移動した場所です。(ここも背骨を軸に左右対称、2箇所あります)左右から挟むように指圧を行います。

<三陰交>
後ろ足の内側、膝とくるぶしを線で結び、おおよそその線の下からおおよそ五分の二辺りです。優しく指圧しましょう。泌尿器系全般に効果があり、他に婦人病やホルモンバランスを整える働きがあります。

『皮膚のトラブル』

<血海>
膝の皿の内側上部にあります。ここを外側に向けて指圧します。皮膚病に効果がある他、ホルモンバランスを整える働きがあります。

マッサージをする前には、爪切りを済ませ、自分で一度試して位置を把握してから行うのがオススメです。


生後(年) 0.5 1 3 5 7 10 13 15 18 20
小型犬
(歳)
9 15 28 36 44 56 68 76 88 96
大型犬
(歳)
6 12 26 40 54 75 96 110 131 145

※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。

 

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