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犬の肝臓・消化器系の病気(肝臓病・胃腸)

"動物の肝臓病は、人間と同様に、主に細菌が感染することによって発病します。ただし、肝臓病は病状が進行していっても、深刻な状態になるまでその症状を表に出さないため、気付いた時には手遅れになってしまっていることも多いので注意が必要です。

肝臓病の中には、動物だけではなく人間にも感染する人畜共通伝染病があります。そのため、ワクチンなどで事前に予防できる病気は、獣医の方と相談しながら混合ワクチンの接種を行うことをお勧めします。


ワクチン接種で予防できない肝臓病は薬剤や外科手術、点滴や輸血などで処置します。また食事療法を平行して行うこともあります。

また、肝臓は口にしたものを処理する機能があるため、偏った食事や他の病気の投薬などによっても肝臓病を招く恐れがあります。日頃から食生活に気をつけて、他の病気の薬を服用している場合には、その薬の強さや服用期間なども担当の獣医と相談しながら気にかけてあげると良いでしょう。"



犬の病気 症状別一覧
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» 犬の十二指腸潰瘍

犬のの症状と原因 十二指腸に潰瘍ができて、 そこに空いた穴から腸液が腹部に漏れ出す病気です。この状態になると嘔吐が続くようになります。 原因ははっきりとわかっていませんが、食事やストレス、腎不全や腫瘍などの他の病気に起因して胃酸の分泌が過剰になる事により起こるようです。(まれに対象に合わない抗生物質によりなることも) 主な症状としては嘔吐が見られます。また症状が悪化するとご飯やお水も口にできなくなります。 犬のの治療方法・対策 ストレスなどによる単発で発症している場合は 吐き気止めのお薬や、点滴等で潰瘍を治すための治療を行います。 他の病気に起因している場合には、その病気の治療・処置と平行して行います。

» 犬の肝炎

犬のの症状と原因 肝臓の細胞が傷つくことで 発症するのが肝炎です。遺伝性による発症が多い慢性肝炎の場合は症状が見えづらく、元気がなくなったり、食欲がなくなる程度ですが、進行すると黄疸や腹水などが見られ、肝硬変になる事もあります。 急性肝炎は嘔吐、下痢、黄疸など。症状が進行すると痙攣を起こします。こちらは化学物質や薬剤の投与や、ウイルス・細菌・寄生虫の感染など、肝臓に負担をかけたことが原因となります。 犬のの治療方法・対策 症状の進行を抑えることに努めます。 肝臓に負担をかけないよう、安静療法をとり、食事療法も合わせて行います。 病院から食事が出されるのであればそれを与え、手作り食でも問題ないようであれば、獣医師の指示どおりに作って与えてあげましょう。 原因が判明している場合にはそれらを除外します。感染によって発症する肝炎には、予防接種などで防げるものもあります。

» 犬の食道狭窄

犬のの症状と原因 刺激物を与えたり、 嘔吐したり、異物を飲み込んだりと、食道の内側の粘膜に何らかの刺激があった場合、食道が細くなる病気です。腫瘍や食道炎など、他の病気に起因する事もあります。 最初のうちは問題なく食事を取る事ができますが、次第に嚥下機能が弱っていきます。食べ物を飲み込みきれずに吐き出してしまうため、食欲不振になり、それに伴って体重の減少が見られます。 犬のの治療方法・対策 外科的に 食道を拡張する治療を行う方法と、処方薬によって治療を行う方法があります。また、他の病気が起因している場合は、その病気の治療を行います。 ただし、たとえ一度直っても食道狭窄症は再び発症する事もあるので、快復後も十分注意をしなければいけません。

» 犬の食道炎

犬のの症状と原因 最初のうちは、 発症していても症状がないケースがありますが、進行と共に、食欲不振、食事の嚥下が困難になる、嚥下しようとしても吐き出してしまう、痩せてくる、口から血液の混じった体液を吐き出すといった症状が見られます。 主に食事や嘔吐の際に食道が傷ついた事により起こりますが、そのほかの病気と共に発症しているケースもあります。 症状が確認されたら直ちに検査を行ってください。重度のものになると食道狭窄を招く可能性があります。 犬のの治療方法・対策 通常はお薬などで 炎症を抑えつつ、食事を流動食にしたり、食事を一旦控えて様子を見る他、点滴を行うなど、患部を傷つけないようにして回復を待ちます。 食道狭窄の場合は外科手術を行うことがあります。他の病気を起因としている場合には、その病気の治療を同時に行います。

» 犬の急性腹膜炎

犬のの症状と原因 細菌の感染や外傷 による消化器の疾患(急性虫垂炎、急性胆嚢炎、給水卵巣炎、急性膵炎)により発症します。腸管や消化管のトラブルが原因になる事もあります。 症状としては、腹部に突発的な激痛が起こります。悪寒や嘔吐や発熱も急性腹膜炎の症状です。症状が進行してしまうと、意識を失い、ショック状態を起こす恐れがあります。 犬のの治療方法・対策 主に利尿剤の投与により 毒素を排出させます。また、症状が出ている箇所に応じた治療も合わせて行います。最悪の場合命に関わる病気ですので、獣医師の指示に従って治療していきましょう。 腹膜灌流で延命できる事がありますが、早期発見・早期治療が重要なので、定期的に診断を受けさせたり、何かいつもと違う行動・症状があった場合にすぐ気づけるよう、毎日チェックしてあげましょう。

» 犬のすい外分泌不全

犬のの症状と原因 すい臓になんらかの障害が生じて酵素が充分に分泌されないため、犬が消化不良をおこして痩せていきます。 犬のの治療方法・対策 不足しているすい臓の消化酵素を補給し、栄養のバランスがとれるようにします。すい臓の酵素の補給だけではそれほど効果がみられない場合にはシメチジンとよばれるH2阻害剤(H2ブロッカー)を使用すると良くなることもあります。

» 犬の急性肝不全

犬のの症状と原因 犬の急性肝不全には様々な要因があります。ウイルス性や細菌性の感染症や、薬物による肝臓へのダメージ、事故などによる外的要因など多様です。肝臓の、細胞が死んでしまい(壊死)、肝臓が機能しなくなってしまった状態を肝不全と呼びます。 症状としては、嘔吐・下痢・多飲多尿などが、代表的ですが、ひどい場合は、黒色便・吐血などを伴います。特徴的な症状は黄疸です。白い犬では、皮膚で黄疸が簡単に確認できると思いますが、体色の濃い犬では、口の粘膜や、白目の部分が黄色くなってくることで黄疸を確認することができます。 犬のの治療方法・対策 急な疾患であるため、診断と治療は平行して行われます。最初の2-3日は食事も止めて点滴を行うことが多く、これで水と電解質の補給を行います。また肝性脳症の原因となるアンモニアを少なくする治療も重要です。あわせてビタミンや糖分の補給も点滴で行い、食べられるようになったら、蛋白を制限した食事を少量ずつ与え始めます。出血が激しいものでは、輸血やビタミンKの投与も行います。

» 犬の急性膵炎・慢性膵炎

犬のの症状と原因 膵炎は、急性膵炎と慢性膵炎とに分かれます。またそれらの中間型のようなものもあるようです。急性膵炎とは突然に発症する膵臓の炎症です。慢性膵炎は持続的に起こる炎症性の疾患で、永久的にその機能が障害される可能性があります。急性膵炎は慢性膵炎よりも多く診断される傾向にあります。年齢、性別、品種による好発傾向はあまり認められていませんが、わずかにシャム猫系に多いようです。臨床症状としてはあまり、特異的なものはなく、これがこの病気の診断をさらに難しくしているようです。 多くの猫は嗜眠傾向があり部分的あるいは完全な食欲不振があるということです。しかしこれらは猫の病気の最初の症状としての状態で、多くの病気は、この2つの症状が出ますので、何も診断上の手掛かりになるものではありません。本来膵炎は消化器系の病気ですから消化器の病気の本来の特徴である嘔吐、下痢、腹痛等は20~30%ぐらいしかでないようです。その他の所見としては、脱水、黄疸、呼吸速拍、頻脈、低体温、等が認められます。 犬のの治療方法・対策 多項目の検査を行い、この間食事は3-4日(あるいはそれ以上)止めて、膵臓を休ませながら炎症が治って行くようにします。失われた水や電解質を点滴で補給するのも重要です。通常は自分で直って行くものですが、どんどん悪化するものでは輸血も行うこともあります。さらにショックに対する治療も行われます。

» 犬の出血性胃腸炎

犬のの症状と原因 胃腸内での免疫反応が原因ではないかと考えられている急性の胃腸炎で、血の混じった嘔吐、下痢とともに、血液が濃縮して重篤な状態になる病気です。パルボウイルス腸炎とも一見似ています。若い成犬(2-4歳)のトイ、ミニチュア種に多くみられます。 急に嘔吐と元気消失が始まり、数時間後には血液を混じた悪臭のする水様性下痢がみられ、次にショックの状態に陥ります。ショックとは血液の損失が激しいときなどにおこる、全身への血液供給が下がった状態で、ぐったりし、呼吸と心拍は早くなり、血圧低下、低体温などが特徴です。血液検査を行うと血液が濃縮されていて、ヘマトクリット値が 60%を越えていることもあります。パルボウイルス腸炎とは、血液の高度の濃縮、発熱がない、白血球減少症がない点が異なります。 犬のの治療方法・対策 早急な輸液療法で治療する必要があります。食事は嘔吐、下痢がおさまるまで控えておきますが、通常1-2日で回復します。その他抗生物質の投与や、必要に応じて輸血を行います。

» 犬の巨大食道症

犬のの症状と原因 先天性のものと後天性のものがあり、後天性の場合は、ホルモンの異常によるものや、他の病気(食道炎や右大動脈弓遺残症など)により発症するもの、原因不明によるものがあります。 水や食事を与えても、その後、遠くへ飛ばすように吐き出してしまいます。食事が困難になるため、体重が減っていきます。また、この病気を起因として、呼吸器の病気が発症したりする恐れがあります。 犬のの治療方法・対策 先天性のものは、現在その原因が不明なため対処方法が難しくなりますが、食事の見直しによって改善する可能性はあります。後天性の場合はホルモンを補ったり、起因となった病気の治療を行います。 食道炎を併発している場合はお薬による治療を行い、右大動脈弓遺残症の場合は外科手術を行う事もあります。 犬のの症状と原因 症状としましては、食べ物や水を吐く事です。普通の嘔吐ではなく、遠くに飛ばすような吐き方をします。原因は病気そのものによって食道が大きくなる場合と、何らかの病気によって二次的に食道が大きくなる場合の二種類が考えられます。 犬のの治療方法・対策 完全な治療というのは難しいので、食餌を注意してあたえることによって嘔吐を抑えるようにします。 -->

» 犬の肝硬変

犬のの症状と原因 肝硬変とは、肝臓が硬く変質することにより、肝機能が極端に低下してしまう慢性肝疾患の終末像です。線維化は重度のものでは肝小葉構造を変化させ、肝内の小葉結節により、肝臓への血液循環が障害され、門脈圧が亢進します。他にも肝細胞の合成機能や代謝機能も障害されて、低タンパク血症や、低血糖症を発症させます。初期症状は、元気がなくなる、食欲不振、体重が少しずつ減少する、という程度のものですが、進行していくと、食欲廃絶、黄疸、嘔吐、下痢、血便、腹部を触られるのを嫌がる(腹水が溜まって腹部がふくらみむため)といった症状が表れます。 原因としては、胆管結石による、胆汁うっ滞、犬糸状虫症による循環不全などが挙げられますが、最も多い原因は慢性肝炎です。慢性の肝炎により、肝細胞が傷つけられたり、壊されてしまうと、肝臓に繊維組織が増殖して、硬く変質していきます。 犬のの治療方法・対策 肝硬変を完全に治すことはできません。そのため病院では症状を緩和する、これ以上の進行を食い止めるといった治療法が行なわれます。糖分やビタミンが豊富な栄養価の高い食事を与えて、安静を保ちます。

» 犬の肝臓癌

犬のの症状と原因 肝臓癌は、その名の通り、肝臓そのものに腫瘍ができてしまう病気です。この腫瘍自体にも肝臓癌の他に、ヘパトーマ、肝リンパ腫、肝血管肉腫など、様々な種類があります。初期症状がほとんど確認できないため、症状がかなり進行してから発見されるケースが大半を占めます。肝臓癌は、主に肝臓から腫瘍が発生する原発性肝臓癌と、他の部位にできた悪性腫瘍が肝臓に転移する転移性肝臓癌に分けられます。 原発性肝臓癌は老犬に多く見られます。原因としては、遺伝、食生活、生活環境、加齢など、多くの考えがありますが、現在も詳しい原因はわかっていません。転移性肝臓癌は、多くの場合、胃や膵臓を始めとする、隣り合う臓器から転移します。初期症状は元気がなくなる程度ですが、症状が進んでいくと、お腹が大きくなる、食欲不振、嘔吐といった症状が見られます。 犬のの治療方法・対策 主な検査方法は、X線検査、超音波検査、バイオプシーです。基本的にどちらの肝臓癌に対しても、食事療法、内科両方が行なわれます。外科手術に関しては、原発性肝臓癌の場合、早期であれば手術によって完治する可能性もあります。それ以外のケースと転移性肝臓癌に関しては予後は難しいものになります。

» 犬の門脈シャント

犬のの症状と原因 シャントとは、近道のことを言います。通常、腸管からたくさんの栄養素を含んだ血液を運ぶ血管(門脈)は、いったん肝臓に集まり、ここから後大静脈を経て心臓に入ります。肝臓は門脈に含まれるたくさんの成分を蓄積したり、分解したり、作り替えたりします。しかし、この病気になるとその門脈が直接、後大静脈に入り、本来、体には流れてはいけないアンモニアが、流れてしまうのです。食事をすると大量のアンモニアが門脈より吸収されて本来なら肝臓に入り、毒性のない状態にしてから体中をめぐることになりますが、門脈シャントがある動物は直接アンモニアが体中を回ります。 。 血中のアンモニアの増加は、脳に悪影響をあたえて、意識障害や痙攣や昏睡といった脳神経症状を起こします。ですから、この門脈シャントのある動物の特徴は、食事後に症状が現れることです。比較的、食事療法と投薬でうまくコントロールできる場合があります。通常は、生まれつきのケースがよく見られます。 犬のの治療方法・対策 様々な検査で肝不全があることをまず証明して、若い犬ならばこの病気が非常に疑われるので、手術の準備をして血管の造影検査を行い、血管の異常の位置を確かめて手術で治します。ただし微妙な血管の手術なので、手術の難しさや成功率もタイプにより様々です。手術後順調なものは、その後の生存率はきわめて高くなります。

» 犬の膵外分泌不全

犬のの症状と原因 膵臓の萎縮や慢性肝炎などの影響で、膵臓から消化を行うのに十分な酵素が分泌されないためにおこります。そのために消化不良をおこし、犬は、いくらたくさん食べても太れない病気です。食欲が旺盛で、いつもたくさん食べているのにもかかわらず痩せていて、そのうえに大量の便をします。便は白っぽい色で、くさった油のような臭いがする。脂を多く含んだ便です。まれに、自分の便を食べてしまう犬もいます。特に若いジャーマン・シェパードにみられることが多いです。高齢犬にみられる事もあり、糖尿病を合併していることがあります。 犬のの治療方法・対策 不足しているすい臓の消化酵素を補給してあげます。料理にも使う肉をやわらかくする働きのある膵酵素を毎回食事に混ぜ与えます。ただし同時に胃酸の分泌を抑えてやらないと、膵酵素はうまく働いてくれません。食前に混ぜておいてもあまり消化はされないので、食事の方をむしろ低脂肪の消化されやすいものを少量ずつ与えます。さらにビタミンの補給、抗生物質投与も場合によっては行います。

» 犬の慢性腸炎

犬のの症状と原因 原因、症状とも急性腸炎によく似ていますが、急性症にくらべて比較的症状が軽い場合が多いです。しかし、下痢とや嘔吐を慢性的に繰り返すうちに、全身の衰弱が進み、栄養状態への影響が大きく出ることもあります。原因にはアレルギー・寄生虫・腸内細菌の増殖・リンパ肉種などがあります。 リンパ球性腸炎、プラズマ細胞性腸炎が多いようです。また急性腸炎で、適当な治療をしなかったことが誘因となることもあります。不安ストレス、腸に影響をおよぼすような慢性疾患から起こります。 犬のの治療方法・対策 診断方法は、内視鏡検査で胃や腸の細胞をとって調べて確認できます。粘膜の炎症を抑えるために、ステロイド剤を投与します。完治するには時間が必要で、長い場合は半年かかることもあります。食餌も気をつけて与えるようにしてください。 また腸の粘膜の炎症を抑えるため、副腎皮質ステロイド薬を長期間投与します。寄生虫に感染している場合には、抗原虫剤を投与します。

» 犬の慢性肝炎

犬のの症状と原因 慢性肝炎は遺伝性が多いです。ベドリントンテリアとウェストハイランドホワイトテリアでは、銅が肝臓にたまることで慢性の肝炎が高い確率で起こります。よく起こる犬種は、ドーベルマン、アメリカンおよびイングリッシュコッカースパニエルで、原因不明の慢性肝炎と肝硬変がみられます。 症状 初期の症状ははっきりしたものではなく、元気がない、食欲がない、慢性嘔吐、多飲多尿といったもので、進行すると黄疸、腹水、血液凝固障害、肝性脳症といった、明らかな肝不全の症状となります 原因不明の慢性肝炎は、若いときから起こるので(コッカスパニエルでは2歳くらいから、ドーベルマンでは4歳くらいから)、そのような犬種では早くから定期健康診断を行っておいた方がよいと言われています。 犬のの治療方法・対策 どのようなタイプの慢性肝炎なのか、あるいは肝硬変なのか、どのくらい肝臓は残っているのかは、生検を行わないとわかりません。慢性肝炎は壊された肝臓が線維で置き換わってしまう病気なので、本質的には治らない病気ではあるのですが、治療は病気の進行を遅らせる、原因と考えられるものを少しでも減らし、低下した肝機能を薬物などで補うなどを行います。 胆汁のうっ滞が発生した場合には利胆強肝剤を、使用します。感染も考慮して抗生剤の服用や脱水補正及び循環促進のための補液を行います。また、ケースにより炎症を抑え、線維化を抑制するためのステロイドもしくは免疫抑制剤も使用します。肝臓の負担を少なくさせるために消化しやすい食餌への変更も効果があります。慢性経過をたどりながら良くなったり悪くなったりを繰り返すことも多い病気です。

» 犬の膵外分泌不全

犬のの症状と原因 膵外分泌不全とは、膵臓で消化酵素が作られないため、食べ物が正しく消化・吸収されず、消化不良をおこし、栄養不足に病気です。末期の慢性の膵炎や,先天性形成不全,膵臓癌,膵臓の萎縮などが原因です。 膵外分泌不全の子はいくらたくさん食べても太りません。食欲が旺盛で、いつもたくさん食べているのにもかかわらず痩せていて、そのうえに大量の便をします。便は白っぽい色で、くさった油のような臭いがする、脂を多く含んだ便です。まれに、自分の便を食べてしまう犬もいます。 一般的に大型犬に多く、特に若いジャーマン・シェパードにみられます。高齢犬の場合は、糖尿病を合併していることがあります。 犬のの治療方法・対策 不足している膵臓の消化酵素を補給してあげます。料理にも使う肉をやわらかくする働きのある膵酵素を毎回食事に混ぜ与えます。ただし同時に胃酸の分泌を抑えてやらないと、膵酵素はうまく働いてくれません。 食前に混ぜておいてもあまり消化はされないので、食事の方をむしろ低脂肪の消化されやすいものを少量ずつ与えます。さらにビタミンの補給、抗生物質投与も場合によっては行います。

» 犬の急性胃炎

犬のの症状と原因 急性胃炎は不衛生なお水を飲んだときや、腐敗した食べ物を食べた、毒性のある物質、異物などを食べた、などでおこります。このほかに、伝染性肝炎やジステンバー、パルボウイルス感染症などの急性の伝染病も原因になります。 痛みのために腹部が緊張して、激しい吐き気を伴います。食べた物や胃液、粘液、血液などを吐きますが、吐くものがなくても吐く動作をします。 犬のの治療方法・対策 急に犬が吐く場合、車酔いを除いておそらく急性胃腸炎によるものが一番多いと思われます。原因を取り除き、口から入る食事と水を24~36時間止めれば、通常1~5日で回復します。 絶食後徐々に水を与え、次に流動食を与えます。また脱水が激しい場合は輸液療法を受ける必要があります。さらに嘔吐の激しい時では吐き止めの薬を与え、短時間で回復がみられない場合、あるいは嘔吐が非常に激しい場合には、おそらく診断が違っているので慢性の嘔吐の原因となるその他の疾患について幅広い検査が必要となります。

» 犬の胃拡張・胃捻転

犬のの症状と原因 膨らんだ胃がよじれて捻転を起こす、中年の大型犬(特に胸の深いコリーやセッターなど)に多く見られる病気です。急激に胃が膨らむため腹部が膨満し、吐き気、元気が無くなる虚脱等の症状が見られ、処置が遅れると、ショック状態に陥る可能性もあります。 原因は不明ですが、犬の胃の運動性の問題、食餌の種類や回数、運動などが発生と関係あるといわれています。この状態が続くと、各臓器や大血管が胃による圧迫を受けてうっ血し、血液循環が悪くなり、心臓にも影響を与え、死を招く危険があるので、動物病院での緊急の対処が必要です。 犬のの治療方法・対策 胃が膨らんで血液循環が悪くなるため、ショックと胃壁の壊死が起こることにより、 この病気は生命を脅かすものとなります。したがってまずショックに対する輸液と 薬物治療が行われ、次に口から胃に向かってチューブを入れて胃の中の空気を出します。チューブが入れられない場合には、外から胃に針を刺して空気を抜くこともあります。そして膨張がなくなった胃について詳細にレントゲン診断を行い、拡張だけなのか捻転をともなうのかを確認し、再発防止のために胃を固定する手術を行います。 犬のの胃拡張・胃捻転の関連情報 ★胃拡張・胃捻転とならないためには食事の回数を1回にしないこと。(最低でも2回に分ける)また、食後の急激な運動も避けることをおすすめします。 ★胃拡張・胃捻転を注意したい犬種 コリー シェパード ボルゾイ グレート・デーン ボクサー ジャーマン・シェパード セント・バーナード ドーベルマン など大型犬

» 犬の胃潰瘍

犬のの症状と原因 胃潰瘍は種々の要因によって胃粘膜の防御機構のバランスがくずれた結果で胃酸・ペプシン・胆汁などによって胃粘膜・粘膜下層・筋層が破壊され、最終的には出血、腹膜炎をおこす病気になります。 元気消失・食欲低下・嘔吐などの一般的な症状のみを発現することが多いです。吐血している時には、いち早い治療が必要です。さらに、胃潰瘍の症状には便に血が混じっていたり・発熱する・腹部の痛みがみられています。ひどい場合は急死してしまう時もあります。 私たち人間の胃潰瘍はストレスに関与しています。しかし、犬の多くの原因はストレスではなく、肥満・細胞種・腎不全です。薬の投与・肝不全・低血圧・ショック状態でも発症します。大型犬や超大型犬に多くて遺伝的要因も考えられます。あらゆる年齢で発症し、オス犬に多い傾向があります。 犬のの治療方法・対策 原因として考えられる病気の治療を行います。また、腫瘍の場合は切除します。腎不全の場合は症状にあわせて内科的治療を行います。症状が重い時や・再発時には潰瘍の部分を摘出する手術が必要な場合もあります。 年齢を重ねた成熟期でしたら、 毎回一定量で同じ内容のフードを規則正しく量与えたり時間帯を同じ時間帯にあげるようにして下さい。胃への負担を少ない食生活を心掛けることを飼い主さんが管理しましょう。適度の運動・休養・睡眠などを確保して、健康を保ち維持するようにしましょう。
犬の年齢表
(年) 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
小型犬
(歳)
1 5 9 15 24 28 32 36 40 44 48 52 56 60 64 68 72 76 80 84 88 92 96
大型犬
(歳)
1 2 6 12 19 26 33 40 47 54 61 68 75 82 89 96 103 110 117 124 131 138 145

※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。