猫の心臓の病気(心臓病)に関する情報

現在、ペットの寿命が長くなったことにより、人間同様、癌にかかるペットが増えてきました。癌は恐ろしい病気ですが、医療の発展に伴って治療法が確立した今、決して不治の病でははありません。事前に予防したり、早期発見・早期治療することで、病気を完治したり、日常生活に問題ないくらいまでに回復した子は大勢いるのです。

ガンや腫瘍は全身に発生するため、原因は様々で、遺伝性・先天的なものから、ウイルスや太陽光による影響、他の動物との接触、ホルモンの問題、免疫不全、不衛生なもの、原因が不明なものとあります。


症状も、腫瘍ができる部位によりますが、黒色腫(メラノーマ)であれば、その名の通り眼球や口腔内、皮膚に黒い斑点ができますし、乳腺腫瘍であれば乳房の付近に「しこり」ができます。他の腫瘍においても歩行障害、呼吸障害、排便排尿障害、食欲不振、患部を触られると痛みを感じたり、脱毛したりと、症状は多岐に渡ります。特に脳腫瘍の場合はてんかんや水頭症を発症することもあります。

治療法は、主に外科手術による広域な切除を行い、その後、薬による化学療法に切り替えます。できる腫瘍や部位によっては放射線治療を行ったり、ホルモン療法を並行して行ったりします。

腫瘍は発見が早ければ早いほど治療が軽いものになり、ペットの負担も少なくなります。定期的に検査を行い、マッサージやブラッシングなどの日頃のコミュニケーションの中で、眼や肌で確認しましょう。

予防するためには適度な運動と栄養管理が大切です。 また、子作りをさせる予定がないなら、腫瘍を始めとする様々な病気にかかる可能性減らすために、若いうちに去勢・避妊手術を行うのも良いでしょう。



» 猫の心不全

猫のの症状と原因 心不全とは、何らかの原因により、心臓の機能が低下し、血液を正常に送り出せなくなってしまう状態を指します。生まれつき心臓に問題があったり、老化により心臓が弱くなったりと、原因は様々です。心不全になると、呼吸困難や咳が初期症状として現れます。また、ほんの少しの運動でもすぐ座り込んでしまったり、一度息が切れてしまうとなかなか回復しなくなってしまいます。また、肺水腫を招いてしまうケースもあります。 猫のの治療方法・対策 聴診、超音波、心電図、レントゲン、エコーなどの検査で診断を行います。心不全を完全に治す事は大変難しい事ですが、薬による内科的な治療と、心臓に負担をかけない食事療法、安静療法を行うことで、心不全の症状の悪化を遅らせる事が可能です。

» 猫の心臓肥大

猫のの症状と原因 心臓肥大(心肥大)は心臓病の中で一番発生率が高い病気です。通常、心臓の筋肉は収縮する事によって全身に血液を送っています。しかし、塩分過多、高タンパク質の過剰摂取と言った、食生活の問題などにより高血圧になってしまうと、心筋に通常より高い負荷がかかるため、この負荷に打ち勝とうと心筋がどんどん厚くなって心臓が肥大してしまうのです。 もともと猫は人間のように汗腺を持っていないため、塩分の必要摂取量は多くないのですが、塩分が多く、高タンパクなフードやおやつを過度に与えると、高血圧になる恐れがあります。猫が喜ぶからと言って、前述したフードやおやつを頻繁に与えたり、人間の食べ物をあげるような事は控えましょう。 症状は咳です。心臓肥大になると、心臓が弱まるため、血液循環が不十分になり、心不全を発症させる可能性もあります。 猫のの治療方法・対策 獣医師の指示のもとに、高血圧・肥満対策に食事療法を行います。また、ストレスを与えないように生活環境の見直しも必要になるでしょう。心臓に負荷がかからないように安静に過ごさせてあげてください。

» 猫の先天性の心臓病

猫のの症状と原因 先天性の心臓疾患の種類は多くありますが、発生率そのものは非常に低いものです。軽ければ何の症状も出ず気付かないままなこともあるでしょう。重い失陥を持っている場合、大人まで成長することは難しくなります。猫に多い先天的な心臓病は、動脈狭窄症、房室弁奇形症、房室中隔欠損症、動脈管開存症などが挙げられます。 猫のの治療方法・対策 人間と違って猫は手術に耐えうるだけの体力を持ち合わせておりません。手術による根本的治療ではなく、現在あらわれている症状に合わせて心臓の負担を軽減したり、心臓の働きを補うための血管拡張剤や利尿剤・強心剤などを組み合わせて投与します。また、猫の体力を保たせるように安静を心がけます。

» 猫の心筋症

猫のの症状と原因 いつもと比べて元気が無くなったり、空咳をすることがあったり、進行が進むと運動をしたがらなくなり、動こうとしなくなります。心筋症は心臓がどんな異常を起こしているかによって3つに分けることができます。 心臓の筋肉(心筋)がどんどん厚くなる「肥大型心筋症」、逆にどんどん薄くなって心臓が大きくなってしまう「拡張型心筋症」、心臓がうまく広がる事ができずに働きが低下する「拘束型心筋症」の3パターンです。どの場合でも血液が心臓から、出なくなって全身の臓器が弱まっていきます。 猫のの治療方法・対策 症状によって心臓に使用される薬の種類が変わりますが、基本的にはそれぞれの症状を和らげる薬を与えて治療を行います。飼い主さんは成分表示をキチンと確認してタウリンが添加されているキャットフードを与えるようにしましょう。食生活の改善によってよくなった例はあるようです。 また発症した猫は安静が必要となります。呼吸困難を引き起こしたなら、酸素吸入が必要です。血栓が動脈に詰まっている猫、血栓が心臓に観察されている猫では血液凝固阻止のための薬剤を使って、血栓を除去するように勤めます。足などにできた血栓を外科的に除去する場合もありますが、まずは内科的に全身状態(特に心臓、呼吸器)の改善に努めるのが優先されます。 心筋症は非常に予後が悪いので、治療をきちんと行って、元気を回復していても症状が悪化したり突然亡くなることも多いです。飼い主さんはしっかりと理解し、どのような治療を行うことで、猫が長く楽に過ごせるか、動物病院での指示を受けて治療を続けてください。
猫の年齢表
(年) 1ヶ月 3ヶ月 6ヶ月 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20
大型犬
(歳)
1 5 10 20 27 33 39 45 50 55 60 65 70 74 78 82 86 90 93 96 99 102 105

※猫は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。