可移植性性器肉腫は、交尾や、性器の臭いを嗅いだりなめたりなどの濃厚な接触により伝播する性器の腫瘍です。品種や性別など関係なく発生しますが、野生犬や放浪犬が沢山いたり、繁殖管理が行われていない犬が多い地域で最もよく発生します。
地域性が強いようです。またメスの方がオスよりも罹患しやすいようです。症状としては、外陰部や陰茎に潰瘍性でカリフラワー様の腫瘤が形成されます。また、生殖器以外にも臭いを嗅いだりなめたりすることから口腔、口唇、鼻腔などにも発生することがあります。細菌の二次感染を起こしていると、深部の粘膜が侵されピンク~赤色の漿液血液性の分泌物を生じたり、外性器から悪臭を帯びたりもします。腫瘍の転移の可能性はまれで、5%以下と言われています。
化学療法剤のビンクリスチン硫酸を週1回、 6週間投与することによって治癒します。このほか、放射線療法も有効です。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |