犬の緑内障は、眼圧を一定に保つの房水(ぼうすい)という液体が眼球内に過剰にたまり、眼球の圧力が異常に高くなる事によって眼の奥にある視神経乳頭が圧迫されることで起こります。緑内障になると視神経が萎縮しはじめて視野狭窄がおこり視野が狭くなってしまい、最悪のケースになりますと失明する危険性があります。
眼圧の上昇は激しい痛みを伴い、網膜や視神経が傷害を受けます。初期の緑内障は、痛みとともに眼を細める行動、豪の過剰産生、光への過敏反応を引き起こします。緑内障の犬はしばしば一点を凝視し、角膜は混濁します。一度、緑内障と診断されると治療をしても、現状維持・視野や視力が元に戻ることは厳しいのが現状です。
原因となっている房水を減らします。利尿剤で排出を促したり、炭酸脱水酵素阻害薬で房水を作り出すのを抑えます。場合によっては、眼球摘出手術が必要なこともあります。
目の機能障害を回復させるには不可能なためですが、高眼圧を抑えるようにする・病気の進行を最小限に止めるかが焦点になります。眼圧をコントロールするには、内科・外科的の治療法があります。それぞれ、房水の産生を抑えるか、房水の排せつを促すか、大きく二つにわかれます。
眼圧があまり高くない場合、内科的治療も有効で、房水の産生を抑制する内服薬や点眼薬を投与していくか、副交感神経の働きを刺激することによって、房水の排せつを促す点眼薬を投与していきます。しかし眼圧が高くて視覚異常となると、治癒は大変難しくなります。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |