外耳感染症を治療せずに放置すると、感染は中耳や内耳にまで進行し内耳炎になります。疾患は、単なる外耳炎よりも治療が困難です。中耳と内耳に感染を起こした犬のなかには獣医師が診察した時、鼓膜は無傷で外耳の疾患もみられないことがあります。
症状は外耳炎と似てますが、両耳が感染したケースになると激しい痛みと聴力の障害を受けてしまいます。内耳には平衡感覚をつかさどる神経があり、その神経が侵されると難聴になったり・まっすぐ歩けなくなったり・体のバランスが取れなくなります。また耳の打撲などが原因でなることもある様です。
ふらつきなどの原因である前庭障害は、早期に副腎皮質ホルモン薬などの投薬で改善します。ですが、難聴になってしまうと、薬での治癒はできません。外耳炎同様、いつも耳垢をとり清潔にしておく事です。
ダニや真菌が発生すると耳掃除ばかりしていても、皮膚を傷つけたりして炎症を悪化させてしまいます。耳垢があれば不健康な状態と考えて、生活改善に取り組むことが治療、予防の第一歩です。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |