犬の骨折のなかでも多くを占め、交通事故など外部からの力によるものが圧倒的に多いです。通常は、複数の骨が骨折しています。後肢をひきずる、歩行ができないなどの運動障害がみられ、あわせて排尿、排便の障害も多く見られます。椎間板の疾患ときちんと診断して区別する必要があります。
骨盤は骨格が箱のような構造になっているので骨折を起こした場合には通常、多発性に骨折します。治療は当然、解剖学的に本来の位置関係に整復することが最も望ましいと考えられます。しかし、運良く?骨折を起こした骨盤の形態が排便や後肢の運動に問題を起こす可能性がない場合には保存的な治療(何もしない)が選択される場合もあります。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |