ある日、突然歩行に異常がみられる(足を引きずったり、足を上げて歩くなど)事があります。交通事故や落下事故などで、骨同士をつないでいる靭帯が切れて、大腿骨がくぼみから外れてしまうと脱臼が起こります。大型犬の場合は先天性の原因が多いようです。
骨折をしていない場合は、全身麻酔をかけて皮膚の上から関節を元の状態に修復します。また、骨折などの症状が見られる場合は切開手術によって直接、股関節を修復する場合もあります。
★大型犬の飼育の場合、どうしても注意してほしいことがあります。それは仔犬が暮らす部屋の床のことです。普段は外で飼育する場合はとくに問題ございませんが、室内で飼う場合大型犬に滑りやすい床は禁物です。乳を吸う時でも這う時でも足が滑ってしまいます。
滑る状態で暮らしていると、まず間違いなく股関節が悪くなります。また、股関節形成不全の誘因につながり、股関節脱臼の原因ともなります。この症状は一度なったら治療はすごく大変で、あるいは治らないかもしれません。
そのため、床の状態は要注意です。もともとの床がフローリングの家が多いので、カーペットを敷くなどの対処が必要です。はじめて大型犬を飼う人はこのことをぜったいに忘れないで欲しいと思います。
★注意しておきたい犬種
アメリカンコッカースパニエル
ラブラドールレトリバー
ジャックラッセルテリア
ウエスティ
ゴールデンレトリバー
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |