肝臓癌は、その名の通り、肝臓そのものに腫瘍ができてしまう病気です。この腫瘍自体にも肝臓癌の他に、ヘパトーマ、肝リンパ腫、肝血管肉腫など、様々な種類があります。初期症状がほとんど確認できないため、症状がかなり進行してから発見されるケースが大半を占めます。肝臓癌は、主に肝臓から腫瘍が発生する原発性肝臓癌と、他の部位にできた悪性腫瘍が肝臓に転移する転移性肝臓癌に分けられます。
原発性肝臓癌は老犬に多く見られます。原因としては、遺伝、食生活、生活環境、加齢など、多くの考えがありますが、現在も詳しい原因はわかっていません。転移性肝臓癌は、多くの場合、胃や膵臓を始めとする、隣り合う臓器から転移します。初期症状は元気がなくなる程度ですが、症状が進んでいくと、お腹が大きくなる、食欲不振、嘔吐といった症状が見られます。
主な検査方法は、X線検査、超音波検査、バイオプシーです。基本的にどちらの肝臓癌に対しても、食事療法、内科両方が行なわれます。外科手術に関しては、原発性肝臓癌の場合、早期であれば手術によって完治する可能性もあります。それ以外のケースと転移性肝臓癌に関しては予後は難しいものになります。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |