胃潰瘍は種々の要因によって胃粘膜の防御機構のバランスがくずれた結果で胃酸・ペプシン・胆汁などによって胃粘膜・粘膜下層・筋層が破壊され、最終的には出血、腹膜炎をおこす病気になります。
元気消失・食欲低下・嘔吐などの一般的な症状のみを発現することが多いです。吐血している時には、いち早い治療が必要です。さらに、胃潰瘍の症状には便に血が混じっていたり・発熱する・腹部の痛みがみられています。ひどい場合は急死してしまう時もあります。
私たち人間の胃潰瘍はストレスに関与しています。しかし、犬の多くの原因はストレスではなく、肥満・細胞種・腎不全です。薬の投与・肝不全・低血圧・ショック状態でも発症します。大型犬や超大型犬に多くて遺伝的要因も考えられます。あらゆる年齢で発症し、オス犬に多い傾向があります。
原因として考えられる病気の治療を行います。また、腫瘍の場合は切除します。腎不全の場合は症状にあわせて内科的治療を行います。症状が重い時や・再発時には潰瘍の部分を摘出する手術が必要な場合もあります。
年齢を重ねた成熟期でしたら、 毎回一定量で同じ内容のフードを規則正しく量与えたり時間帯を同じ時間帯にあげるようにして下さい。胃への負担を少ない食生活を心掛けることを飼い主さんが管理しましょう。適度の運動・休養・睡眠などを確保して、健康を保ち維持するようにしましょう。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |