皮膚の黒色腫は犬の皮膚腫瘍の中では比較的少なく、黒い犬や年齢を重ねた犬に多いです。頭部・四肢・胸部・腹部・背部に境界明瞭で、ドーム型、黒色の結節ができるものは多くは良性の黒色腫になります。切除すれば、大体の場合は治癒します。ただ口腔内や爪床(爪のつけね)に発生するものは非常に悪性で、発見したときにはリンパ節転移がすでに起こっていれば危険です。
犬のウイルス性乳頭腫は通常3カ月以内に消滅し免疫ができるため、処置は必要でない場合があります。退縮した大きな腫痛は悪臭をするケースがあります。病変が大きければ、凍結手術・電気メスによって治療します。
乳頭腫は目障りなこともありますが、切除する必要がある乳頭腫は出血や感染が起こっている場合や、それ以外に問題がある場合のみです。乳頭腫は治療をしなくても、自然に退縮します。皮膚や粘膜を作る扁平上皮の良性増殖したもので、通常はカリフラワー状に盛り上がった病変となります。幼犬にみられる多発型は、パピローマウイルスによるもので、頭部、眼瞼、肢端、口腔に発生します。老犬にみられる単発型になりますと、生殖器に発生し・肢端・頭部・眼瞼・非ウイルス性である。切除すれば治癒してきます。
※犬は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |