子ネコの場合は元気がなくなり、下痢や便秘になります。大人のネコの場合はほとんど症状が表れません。回虫に感染したネコの便の中の回虫の卵がなんらかの偶然で口に入った事により感染します。また、感染しているネズミや小鳥などを食べてしまうなどがあげられます。
感染した猫回虫の幼虫は、体の中を移動していきます。胃で始まり(卵からかえる)→胃壁に侵入→肝臓→心臓→肺→気管→食道→胃→小腸(成虫)と移動します。ごく一部は心臓から全身に分布・寄生してしまいます。授乳中の母猫では乳汁の中へ猫回虫が移動する。特に猫回虫では幼虫が全身を移動しながら成長していくので、さまざまな症状が現れます。例としては、嘔吐・下痢・貧血、肝炎、肺炎、痙攣、麻痺など。また、回虫の感染により宿主の抵抗性が低下して、その他の病気を併発したり、病状が重くなることもあります。
駆虫薬によって腸内の回虫を除去します。嘔吐や下痢の症状がある場合はそれぞれの治療も行います。虫卵は高温と乾燥に弱く、また新鮮な便の中の虫卵は動物に感染できるようになるまでに約10日間ほど必要なので、猫の便は速やかに処分し、乾燥と清潔を保つように心がけてください。同時に小動物との接触がありそうならば、それらの駆除を行うことでも予防効果があります。
※猫は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |