猫の腫瘍の中では、血液系とリンパ系の腫瘍がもっとも多いです。縦隔型リンパ腫はリンパ腫の中のひとつの型です。この腫は平均発症年齢が2~3歳と比較的若い猫に心配される病気です。主に前縦隔リンパ節や胸腺に発症します。体重の減少などが見られ、食欲不振・体力共に低下します。 また腫瘍が大きく肥大したり胸水が貯留し肺が圧迫されることにより呼吸困難が生じることがあります。発症した猫のうち、1/3~2/3以上が猫白血病ウイルスに感染しています。
縦隔型の場合、胸水を抜き取り、抗がん剤や放射線治療による化学療法が有効ですが、完治は望めず、あくまでも猫にとって楽な状態を長く維持するためのものになります。
※猫は生後5~7年で人間の「中年期」に入ります。 |